「オネエサン鼻水でてるよー」と言われてしまった・・・

数年前の40代前半の頃物流倉庫でパートをしていた時の話です。私の仕事は倉庫に納品にくるトラックがおろした荷物の数の確認と傷や潰れなどがないか確認するという検品をしていました。納品にくるトラックの運転手さんは大体同じ人だし、元気で気さくな人が多いのですぐにみんなと親しくなりました。9割強が男性なので自分の主人とはまた違う会話が出来たりして気晴らしにもなり楽しかったです。
職場は空調がなく、シャッター全開なので夏は激暑で冬は激寒です。その中で検品をしたり、重たいペットボトルのケースやビールケースを運転手さんと運んで仕分け作業をしていると夏は汗だくで朝のメイクもドロドロに流れてしまいます。中には熱中症になってしまう仲間もいました。とにかく夏は過酷です。
冬はピューピューと冷たい風が吹き込み、本当に体が凍りつきそうな寒さです。厚着をして手袋、カイロは必需品です。動いている方が少しは体が暖まるのですが、そうすると私は鼻水が止まらなくなります。マメに鼻をかむと運転手さんに「鼻が赤いよ、風邪ひいたの?」「トナカイみたいだぞ」とか言われました。
そんな矢先珍しく新顔の運転手さんが納品に来ました。しかも若くてカッコいい人でした。普段はオジサンばかりなので「今日はラッキー!」なんて浮かれていました。荷物の数を確認して、運転手さんに渡す伝票にハンコを押そうとしたら、ずっと私の事を見ているようなので「やだー、緊張するなぁ、どうしよう」と思っていました。「はい、検品オッケーです」と伝票をわたそうとしたら「ねえ、オネエサン鼻水でてるよー」と一言。「ええっ?」ととっさに手で拭こうとしたら、ポタポタっと渡そうとした伝票に2滴ほど落ちてしまいました。「あっ、ご、ごめんなさい!」とティッシュでトントン叩いて拭きましたが、運転手さんも口を開けて呆れて見ていました。
その日は特に寒くて顔の感覚がなかったので、鼻水も垂れ流していたようです。若い運転手さんはそれを見ていたんですね。私の顔がポワーっと赤くなるのが分かり、恥ずかしくてたまりませんでした。それでも笑いながら「ごめんなさい、伝票汚しちゃって」と言ったら「寒いとさ、オレもよくやるからさっ」とクスリと笑って帰っていきました。それがまたカッコよくてステキでした。その人はそれ一回きりで会うことはありませんでした。
それからは冬の必需品はマスクです。私個人としては結構体を動かす仕事だし、話もするのでマスクは苦しくてイヤなのですが、二度と人前で鼻水でピカピカの顔を晒すのはご免なので我慢して付けています。